2018年2月23日金曜日

WaveとTakedaが中枢疾患領域でコラボレーション

プレスリリースが出てました。
Wave頑張ってますね。先日の核酸化学会でもハンチントン病の臨床試験について順調との発表がありましたが、武田が喰いつきましたね。武田薬品は、トランスフォーメーションということで、がん(Onc)、消化器系疾患(GI)、中枢神経系疾患(CNS)の3つとワクチンに絞るとともに、研究開発拠点をグローバルに再編・集約すると2016年7月29日に発表しています。その中でこれまで武田(国内製薬メーカー全般ですが)が得意としてきた低分子創薬が活躍できそうな領域としてCNSを残したという理解でした。低分子には他のモダリティと比較してBlood Brain Barrier (BBB、血液脳関門)透過の優位点があるからです。私の理解に反して、武田薬品がCNSに核酸のパイプラインを拡充するというのはかなり意外でした。CNS領域の核酸医薬といえば、昨年国内初で承認された脊髄性筋萎縮症(SMA)治療薬スピンラザがありますが、こちらは髄腔内投与(intrathecally)されています。今回のハンチントン治療薬WVE-120101WVE-120102の両方とも髄腔内投与のようです。髄腔内投与にも課題はいろいろあると思いますが、モダリティの変化は、中枢=BBB透過=低分子という従来の考え方も吹き飛ばせるのかもしれません。
今回のプレスリリースを見る限りですが、武田薬品はWaveとのコラボで核酸をどんどんやるというよりも、CNS領域のパイプライン拡充が主目的のように感じられました。

Wave Life Sciences and Takeda Form Global Strategic Collaboration to Advance Therapies for Central Nervous System Disorders

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